竹かごや 市川商店

岡山県がま こしご(背負いかご)

鳥取県と裾野を分ける岡山県蒜山(ひるぜん)地方には、
今からおよそ600年以上前から伝わる「がま細工」があります。

漢字で「蒲(がま)」と書くこの植物は、実はとても身近な植物で、
北海道から九州地方まで分布しています。
蒲鉾(かまぼこ)や蒲焼(かばやき)という言葉も
がまの穂の形が特徴的(大きなソーセージのような形)であり、
その形状にそれぞれが似ていたため、その名がついたそうです。

そんながまの仲間でも蒜山がま細工は「ヒメガマ」という種類を使用し、
暮らしで使う様々な道具を現在でも作っています。


ヒメガマは軽量で油分を含んでいるので、防水、保湿性にも優れており、
600年以上前の南北朝時代に兵糧(ひょうろう)を運ぶ背負いかごを作ったのが起源と言われています。
その後、蒜山地方が豪雪地帯であったことから、雪ぐつなどが作られてきました。

主な材料にヒメガマを使用し、そのヒメガマを編むためにシナノキという
木の皮の繊維を使って編み上げています。
シナノキの木の皮のことを産地の皆さんは「ヤマカゲ」と呼んでいます。
このヤマカゲは川につけて、発酵させてから、木の年輪にそって薄くはがしていくそうです。
発酵させるため、乾燥させるまで「ヤマカゲはにおいがきっついのよ〜」と、笑いながら
話してくださる作り手の皆さんがとても楽しそうなのが印象的です。

その中でも、こちらは蒜山がま細工の元祖とも言える
背負いかご、通称「こしご」です。


このこしご、背負ってみますと、軽さにまずびっくりします。
そして、がま特有の柔らかみで背中にぴったりとフィットします。

体にしっかりとくっついてくれるということは、
重さを感じにくいということにつながっていると思います。
600年以上前にお米などの重い兵糧を運んでいたとしたら、
最適な材料と形状だったと「なるほど」と合点のいくかごです。

側面の編み目はすだれを編むような道具で作るため、シンプルかつ素朴です。


がまの茎を5枚ほど向いて芯に近い部分を使います。
肉厚で弾力のあるがまが縦に並びます。


この縦に走るがまを結びながら横に走っているのがヤマカゲです。


側面の編みに底部分はあとで、編みつけるため細かい編みになっています。。


ご自身たちで栽培から乾燥などの下処理まで丁寧に行っています。
元々がまが持つ、適度な油分から放つ光沢と艶やかさには見とれてしまいます。


縁の部分は見事に段差なく、実に滑らかに、
そして、きれいに織り込まれています。


上から見てもその仕上がりの丁寧さが伝わってきます。


肩に当たる部分の肩紐はがまを三つ編みにして作っています。


肩紐がかごから外れないように作ってあるガイドの部分です。
縁にリングを作り、そこに通すことで肩紐のずれを防いでいます。


そのガイドのリングにも負荷がかかるため、
縁だけでなく、中段の編み目にまで縫い付けています。


底部分まで見ていただくと、ぐるっと肩紐がそこまで通っていることがわかります。
ここにも紐がずれないようガイドのリングがついています。
このあたりに通っている縄はヒメガマとシナノキを合わせてよったものです。


そして、基本はかた結びとちょうちょ結びで結んであるため、
それをほどくことで、肩紐の長さは調節ができるようになっています。


上の肩紐2本の先端がリング状になっていて、
下からくる縄2本をそれにひっかけてから結ぶという形です。


底はきっちりと編まれている上、内側と外側で二重編みをしていますから、
ある程度重いものを入れても、底が抜けにくい作りになっています。


素材が比較的柔らかいため、衣類を傷つけにくいのも、現代で使うにもうれしいところです。


適度な油分が光沢を放ち、そのシンプルなデザインを見ていると、
昔から変わらない実用性からくるデザインが、じわじわと趣を感じさせてくれるかごです。



サイズ/重量
約36x20x高さ35cm/590g

天然素材を使った職人手作りの為、一つ一つの形・風合い・色味が若干異なります。
予めご了承いただいた上でご購入いただけると幸いです。表示サイズ、重量などは目安となります。

天然素材のがまを使用しているため、一部黒ずみなどがある場合がございます。
ご理解いただき、ご購入いただけると幸いです。


お取り扱いについて
・ささくれや破片でお体や衣類などを傷めないようご注意ください。
・水に濡れたらカビが生えないよう、できるだけ水を切り、できればふき取り、
 日陰の風通しのいいところで乾かすようにしてください。

販売価格 26,000円(税込28,600円)

市川商店 竹かごや

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そのほうがゆっくりとご相談できますので、勝手を申し上げて恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
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